同じ時に入院した患者同士は難しくもある


入院中に出会った同じがん仲間。
同室に三人だった。
お二人とも私より十くらい上の方でしたが。明るい方達で、入院中はお笑い部屋にいるみたいで。退院後も通院日が一緒になると、終わってからランチしたり…。
少し経ってからその中のお一人と、最近会わないな〜と思ってたら天国へ逝かれてましたけど……………。
もう一人のかたも、とても良い方だった。でも、入院したての頃からな〜んか、ん?と感じることをよく言われていた。
「たぁちゃんは私より酷いんだってね」
みたいなニュアンスの言い方をしたり、再発した時なんか、
「あー、やっぱりあーた若かけん進行が早かったとやろ〜ね〜」とか。
いえ、とっても心配してくださるんですょ。でも、ことあるごとにそのような言い方をされるんです。
そして、いっときしてその方も再発された。私と違うところは局所再発だったこと。でも、そのうち頸部や胸骨傍リンパ節にも転移。ものすごい落ち込みようだったので、こう言った。
「私も再発と聞いた時は一瞬真っ暗になったけど、でも、こうやって頑張れてるんだから。大丈夫!一緒に頑張ろぅ!」って。すると、
「そうやんね!たぁちゃんみたいに内臓転移じゃないっちゃけん、まぁだマシと思わなね」
一瞬、「なんや、それ?」と思いましたが、すかさず
「そうよ〜、まだまだ頑張らな〜!」と返した。顔はちいっと引き攣ってたかもだけど。
でもね。
それ程不安なんやな〜、みんな。
再発となると、とくにそのような気持ちが強くなるのかも知れないな。
この人の方が自分より酷いんだ。と思うことで、安心?と言うか、その場の不安をかき消そうとする。
でも、そういった思い、わからないでもない。自分にもそのような思いが全くないと言えば嘘になるのかも…。決して口には出さないけど。
でも、こんなことはザラに有る。他人は、私ががんと知るやいなや
「あら〜…、まだ若いのに、お子さんも小さいのに可哀相にねぇ…」と言ったりする。
そう、私はあくまでも【可哀相】な人。
その言葉の裏にあるのは、【自分はがんではない】というニュアンスが隠されている。
そのような人達にとってがんは全くもって【他人事】なのだ。
自分自身の中に潜むそんな思いを自分で正さない限り、がんの早期発見なんて無理なんじゃないのかな。






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