ケモ室にて


がん患者の方なら当然お分かりでしょうが…。
ケモ(cemotherapy)=化学療法。今、私が通院する大学病院ではアメニティセンターと呼ばれている。所謂、外来で抗がん剤治療を行う部屋。
以前通院していた医療センターはベッド数は6床。この大学病院は、いったい何床か?今日の私のベッドNo.が15だったので4はないとしても、最低でも14床はあるってことか…
いつも、ほぼ満床。私より若いな…と思える人もたまに見かける。

興味深いのは部屋の片隅にある薬を調合するコーナー。
白衣、帽子、マスク、手袋、ゴーグル…と、完全防備の方が、実験室などによくあるような、ガラス張りの、下の方の隙間から、手だけ入れて薬を調合している。
そして出来上がった点滴が運ばれて来ると、ほどなく、右鎖骨下に埋め込んだポートに針を刺す為、医師が来られる。看護師は、針を抜くことはやるのだが、刺すのは医師と決まってるようだ。がん友は、この針を刺す時が痛い!と、事前にペンレステープ(貼付用局所麻酔薬)を貼っていた。
で、看護師さん二人で投与者の名前、薬名、投与量を言い合って確認。そりゃそうでしょうね。一歩間違えば大変なことになるんだから。
しかし…
あの厳重な…完全防備の調合はスゴイよな…それだけ皮膚に触れるだけでもキケンってことなのだろうか…?そんなんを私らがん患者は体内に入れてるってことか…((((;゚Д゚)))))))
私自身、これだけ抗がん剤使って来ても、抗がん剤=ドクロマークやバイオハザードマークというイメージが未だ消えない。
でも実際投与を始めると、(お願いします、どうかこの一滴でがん細胞を打ちのめしてください!)なんて思うんですけどね。
やはり、ひとえに一番最初に投与したCEFのイメージが強烈すぎたのだ。
あの「赤」は未だに忘れられない。血のようなどす黒い赤ではなく、どちらかといえば蛍光のような鮮やかな「赤」。かき氷の苺シロップを真っ赤にしたような…あの液体がツ〜〜〜ッと点滴のチューブを通り、体の中に入るやいなや口中に何とも言いようのない味?が広がり、途端にどよ〜〜〜んとした気持ち悪さが漂って来る。CEFやCAFはあの毒々しい「赤」なので、点滴の薬の部分はいつもすっぽりとカバーで覆われていた。色を見ただけで具合悪くなる人もいるからだ。でも、どんなに隠しても、チューブは隠せないからどうにもならないんだけどね…
しかし…点滴薬が赤ってどうなの〜〜〜?Σ(゚д゚lll)
あの色じゃあどっから見ても毒にしか見えんよなー(ToT)/~~~
「赤」の前には制吐剤やステロイド(デカドロン)の点滴をし、経口薬の制吐剤ナボバンも飲んでいた。
でも、人間慣れとは恐ろしいもので、そのうち投与しながら食事したりしてました。食欲があるってわけではないのだけど、何も食べないのも逆に気持ち悪い。どうにかしたくて、ずっと飴をなめたり…。がしかし、そのうち味覚もおかしくなり、味も何も感じなくなったけど。
今はイメンドカプセルが登場し、スペシャルなまでにあの吐き気をブロックしてくれるらしい。
新しい抗がん剤、ハラヴェンも登場したそうだ。
ほんとに医学は日々日進月歩なのですね。



本日のケモ中のわたくしの目線。
真ん中のナースセンターをぐるりと囲むようにベッドが並ぶ。




そして…
今日は長男の誕生日。
14歳になりました。
14年前…
母乳がたくさん出、よく乳腺が詰まり、桶谷式というマッサージに通っていました。
あの頃はまだしこりのしの字も無く…
でも、がんの芽はすでに芽生えてたのだろうか?

そう思うと、ぞっとする。
がんは、密かに、自分は健康なんだと何の疑いもない間にゆっくりと、確実に進行する…







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