宇宙な出来事

今日はリニアック(医療用直線加速装置)2日目。
昨日は、初日だったため、時間がかかりました。先日マーキングされた場所近くに、今度は赤と黒のマジックで、更なるマーキング。右鎖骨下に埋め込んだポート(抗がん剤投与のための)、左胸の手術跡、そしてマーキングだらけの体…。う〜〜ん……なんかすごい。
なかなかアンドロイドな気分です。
いったん部屋を暗くして、男性と女性の技師さんが、照射位置を確定。
「では、照射します。」お二人は退出。
暫くして「ビィーーーッ」と大きな音が…。
機械の位置を変え、もう一度。
所要時間五分といったところか。終わって照射台をおりる時、看護師さんに「大丈夫ですか〜?顔が緊張してますょ」と言われた。
初めての抗がん剤投与の時は、真っ赤な液体が点滴を通して体の中に入るのが分かるけれども、放射線は目には見えない。
しかし、「ビィーー」という音の時は、さすがに何とも言えない気持ちだった。
痛くも痒くもなかったけれど。
「お願い!!!私のがんを一撃にして!」
そんな感じ…。
そのまま次男のお迎えに行き、普通に買い物をして帰り、いつも通りに夕食の支度をした。がしかし。夕食を済ませた後から、たまらない怠さが……。
倒れこむように横になる。……ふと気付くと、長男が夕食後の皿洗い、夫が次男と娘のシャワーを済ませたところだった。
次男もとってもお利口さん。
娘といおうものなら「ママ、大丈夫だからね。今日はゆっくりおやすみしてね、りーちゃん、ずっとママのそばにいるからね。」
ありがとう、みんな……。
お願いして、渋々嫌な顔だと、こちらも何とも言えない気持ちになるのですが…。
昨日は、感謝でいっぱいでした。
そんなこんなな初日でしたが、今朝もいつも通りに起床…。お弁当作りがありますから…。しかしながら何だか船酔いみたいな気分…。抗がん剤でも言えることですが、このがん治療による副作用の症状は、何とも言い表しようがないのです。今まで経験したことのない(あたり前か)独特な感じです。
しいて言うなら船酔いかつわりか…。
様々な強力な吐き気止めを使うので、寝込みはしなくても、本人にとっては最悪なのです。家族や、まわりの人たちには、そこを理解して欲しい…。
そして今日は2日目。
昨日よりもはスムーズに…
またマーキングが増えましたが。
それより何より、今日はまた、目を見張る出来事が起きたのです。
一昨日、初めて放射線治療センターを訪れた日、私は鐘を鳴らすおばあさんを見ました。拍手をする周りの人を見て、あぁ、これは治療が終わって鳴らす鐘なんだわと察し、その日のBlogのタイトルを「希望の鐘」と書いたのです。
そして今日、また鐘を鳴らすおじいさんを見ました。そして私はふと、鐘を見たのです。すると、鐘の横に、額が掛けてあり、近くに行って見てみると、そこには「希望の鐘」と書いてあるではありませんか!!!この鐘が出来た時に名前の募集をした中から決定しましたというようなことが書いてありました。
それにしても、その文字を見た時「ドキリ」としました。一昨日、私が鐘を鳴らすおばあさんを見て、ひらめいたことが、どうして今ここで額の中に書いてあるのか。一瞬「なんで?!」と思ったのです。(そんなのただの偶然やん)と思われるでしょうね。でも、私は病んでから、このような思い?経験?を多々するようになりました。所謂、「Synchronicity」な体験です。
それは、(なんかあるね…)と思わずにはいられないような出来事であったり、出会いであったり、或いはdeja-vu 的なことであったり…。
う〜ん……不思議、不思議…
この世は不思議なことだらけ。きっと目には見えない世界に操られてるんだ、私たちは。この世は目では見ることの出来ない世界の手の中に在る……。