次男のこと 4


今日と明日、次男の学校の小学部が閉鎖になった。
2名のインフルエンザ感染が明らかになった為だ。
小学部は人数も少なく、次男のように基礎疾患のある生徒もいる。一人でも感染者が出ると早めの対応がなされる。
今日一日ゆっくりさせよう…と、二度寝をしても起こさなかった。
すると、目覚めでからもこの調子。
長い間、布団の中でまどろんでた。

ちぐお得意のチラ見。
こんな時、たまらなくなって、きゅうっって抱きしめる。もう5年生にもなるんだから、やめなきゃ と思うんだけど。
エメラルドブルーの澄んだ瞳……
ずっと見つめてると吸い込まれそうになる。
宙を見つめてケラケラ笑う時とか、指先でくるくる円を描く時とか……
いったいどんな事考えてるのか、知りたくてたまらなくなる。


横浜に住んでいた頃。
通院していた国立小児病院が成育医療センターへと変わる工事中だった時、次男が川崎病に罹りました。
その際入院した新横浜にある病院の小児科の婦長さんと、次男のこの仕草について、話したことがある。
すると、婦長さんはこう言ってくださった。
「ゆうくんは、神様がここに授けてくださったのですょ。ゆうくんには、いろんなものが見えていて、お話してるんでしょうね。
残念なことに私たちにはもう見えなくなってしまいましたけれど…。
どんなにか楽しいでしょうね。
ゆうくんが羨ましい…。」
その瞬間、嬉しくて、涙が溢れました。
そうか、そうだったんだ。
だから私にはわからないんだ…。少しずつでもわかるようになれるように、私もよくみてみよう…。ずっとずっと見つめていようと……。
あれから9年が経った…。
今も思う…この子は私たちより、もっともっといろんなことが解ってる。



「ほんとうに大切なこと」



人の悪口を言ったり、人を悲しませたり、人を貶めたり、人を裏切ったり…そんなことをしようという思いすら浮かぶことは無い。
やっぱり神様の遣いなんだ…。


次男が産まれた時に幾度となく押し寄せた想い…。
健康に、元気に産んであげれなくてごめんね…、もう一度お腹に戻して産みなおしてあげたい…。


でも、そんな私をいつも柔らかなしあわせそうな笑顔で見つめてくれていたね…
やっぱりちぐには太刀打ち出来ないよ…。
一人では出来ないことだらけで、目が離せなくて、もうっっ!なんでこんな事するのかなぁっ。って思うこともしちゃうけど…
でも、ほんとうは、私たちのほうがいろんなことを教えられている。
それは、こちらが、ほんとうにそう思わなければ決して気付く事は出来ない。



ちぐ、ありがとうね……
まだまだあなたには追いつけないけど…
神様、私がちぐと全部解り合えるようになれるまで…
どうかどうかちぐから私を離さないでください……
お願いします………