予感を見過ごさない


今日は通院日でした。
病院の日は、ほぼ一日がかりなので、朝、ある程度の事はやっておかなければなりません。(他の事はさて置いても洗濯物だけは干しておかねば…)それから次男を送って病院、となると、もうバタバタで…。病院に着いた頃には既に疲れておりました…。
でも今日は、前の病院から一緒だった闘病仲間と会えました。
「調子いいな!と思ってると、ガクンッと具合悪くなったりするんだょね…。」
「 そうなんだょね…。」
同じ病の仲間とは闘病の微妙なニュアンスが分かり合えます。彼女が元気そうだったのでホッとしました。
今日は、毎週投与のハーセプチンに加え、月一回のゾメタ、ゾラデックス。ゾラの注射針は太いので、歯を食いしばる程痛い!
この病院は、中待合いがあり、次が自分の診察になると、呼ばれます。そこにはウィッグのカタログやら患者会の案内やらいろんなチラシが置いてあるのですが…。ふと見ると、乳がん自己診断用の乳房の模型がありました。前の病院で触らせていただいたことはありましたが、何となくまた触れてみた。
しこりの位置に、備え書きがしてある。
乳腺炎、線維腺腫、そしてがん。
…ふむ…
あらためてじっくり触ると、全く形態が違うのが分かる。良性腫瘍は丸くてころんとした感じ。がんは硬くてごつごつして歪。そして動かない。
こんなのがあれば誰でも気付くよな…。
私の場合はしこりはあったが、こんなにごつごつはしておらず、よく動いていた。
しこりに気付いていたにもかかわらず、発覚するまでに、二年もの時間を費やしてしまったのは、毎年乳がん検診を受けていた結果が「異常無し」と言われたこと、そして、唯一、自分でも悔やまれるのは、「がんなんかになるはずがない」と根拠のない思いがあったこと。
でも、なにかある…と漠然とした思い、どす黒い何か…は、ずっと前からあったのだ。
横浜で、次男がまだ二歳なるかならない頃。ピキッと胸から脇に向かって電流が流れたような感覚が走ったことがある。その時も外科を受診したのだが、異常無しだった。でも、迂闊にも一度もマンモグラフィーやエコーをしていなかった。医師の口からも出なかった。安心はしたものの、そう…何か得体の知れない恐ろしい不安のようなものがあった。「異常無し」という結果で、その不安を打ち消そうとしていたんだ…。
今の私なら、はっきりと言える。
ほんの少しでも異変を感じたら、たとえ異常無しと言われても、納得の行くまで検査すべきだ。神経質になる必要は無いかもしれないが、検査して本当に何もなければそれにこした事は無い。
自分以外の誰に何と言われても、自分の体の事は自分にしか解らないのだから。
不思議なもので、余り不安でなかった時の検査結果は良好な場合が多い。
「虫の知らせ」とはよく言ったものだ…と思う。
自分だけにしか解らない自分自身の感覚…。
「予感」のようなもの…。
私はよく感じる時がある。
自分の感覚に鋭敏になること。これはとても大切なことだ。
そして自分が感じる事を私は絶対的に信じている。