ヅラ事件勃発!

娘の懇談会に行って来ました。
一年生最後の懇談会。
もうすぐ二年生…早いもんです。
ほんとに一年なんてあっという間です。
しかし寒かった〜!(泣)子どもたち、こんなに寒い中でよく勉強出来るよな〜。もう体が硬直して…はぁ……がん患者に冷えはたまらん!
ところで、娘の通う小学校は、次男も二年生まで在籍しておりました。
これから書く事はその時(約四年前?)に起こった出来事です。
私は脛骨転移(疑い)にて抗がん剤タキソール投与中でした。タキサン系は脱毛は必ず起きます。でも、再発時は、再発抑制の為の術後化学療法とは異なり、完治を目指すのではなく、QOL(クオリティ オブ ライフ=生活の質)を保ちながら、いかに病と共存し、普通の生活を送れるのか。を考えます。なので、薬の量も減らしてあり、初回の時みたく、スキンヘッドになることはなかったのですが、
だがしかし。地肌が透け透けに見える。
かろうじて残ってる髪は何故かくりんくりんの癖っ毛。しかも、フロントやトップは抜け、襟足だけ残るという変な髪型。生気もなくなり、ほわほわのほや毛。これじゃあいっそのこと全部剃ったほうがいいよな…、と思いつつ、一度目の脱毛でつるりんだったので、せっかく残ってる髪に未練たらたら…剃ることが出来ず、ウィッグやニットキャップでしのいでおりました。
ある朝、次男を学習室へ送った時。その事件が起きたのです。学習室に入るとすぐ靴箱があるのですが、何故かその日は自分で履き替えようとせず、足を差し出して、やってくれという仕草。遅刻もしてるし、急いでたので、仕方なく、ちぐの足もとにかがむような体制になり、上靴に履き替えさせようとしたまさにその瞬間!!!おもむろにウィッグをわしづかみにし、いきなりポィ〜っと投げ捨て……
一瞬、唖然茫然で何が起きたのやら、理解出来ず…ハッと我に返るやいなや、床に転がって黒いかたまりと化したヅラを拾って被る私!これがまた、すぐに被れないんですょ、何せ、かたまりになってるから、前後すら分からず…。
学習室には先生が一人。(男性)
見て見ぬふりをしていただいたこと、感謝しています。(泣)しかし…目から火の出る思いちゃあ、このことよの…って体験でした。休み時間になると、沢山の生徒が出入りするのだ。もしも目撃されてたらと思うとゾッとする…。
ただでさえまだまだ無邪気な一年生。
「ね〜ね〜〜、なんでいつも帽子被ってんの〜?」
容赦なく疑問をぶちまける。興味津々だったんだから。疑問が解けようものならどうなっていたかはだいたい想像がつく。
はぁ〜〜〜、しかし人生一寸先は何が起こるかわかりませんな。
まさか自分ががんの治療で禿げた鳥のひなみたいな頭になり、しかも人様の前で、息子にヅラを投げ飛ばされるという一新劇を繰り広げる事になろうとは……。何処の誰が想像したことでしょう…?今でこそ笑えるんだけど、その時はもう最悪、テンション下がりまくりだったんだから〜!
ちぐはちいっとも悪くない。
こんな事が起きる可能性があるってことは分かりきってた事。なのに油断してた自分自身に苛つき、後悔先に立たずな気分だった。
その日、夫に「ちょっと聞いてくれん〜」そのことを話すと、「お前、気をつけろよ!!もし生徒に見られてたら、アイツ(長男)が何て言われたかわからんぞ!」
またもや唖然…。
わかってるょ!そのくらい!チッ‼
この時だけは、何とも言えず、恥ずかしい思いをした私の気持ちにただ共感してほしかったな。
「うっそ、マジで!?それだけは勘弁だよなー」なんてののほうが、ずっとよかった。
その時以来、ヅラの時には
「次男の前にはかがむべからず」
教訓です。
脱毛する薬は金輪際ゴメンだと思った瞬間でした。


「空飛ぶヅラ事件」
自分史にのこる出来事でした。まる!