骨転移生検…大転回な結果。どんな時もあきらめちゃいけない!


2006年・9月骨転移治療、ハーセプチン、タキソール、ゾメタが始まった。
術後化学療法CEF、タキソテールにより、全て脱毛した髪の毛がやっと生え揃って来た矢先の再発、遠隔転移だった。
しかし、再発の治療はがん細胞根絶を目指す術後化学療法と違い、この先、いかに長くがんと共存し、QOLを保つ事が出来るか?が治療の目的となる。
なので、タキソールの量も減らしてあったのか?(実際に投与量を聞いた訳ではないが)スキンヘッドになる事はなく、だがしかし、フロントやトップは恐ろしく抜け、禿げてまだらになったヒナ状態。しかも、襟足は残り、後ろ髪長いですか、、な、妙〜な髪型。いっその事、剃ってしまえばよかったのだろうが、せっかくツルツルを脱した状態に喜んでた矢先の事だったので、それも出来ず、その摩訶不思議な髪型の上からウイッグを被ってしのいでいた。(そうそう、この時、次男からヅラを投げ飛ばされたんだった!)


三ヶ月に一度、MRIを撮り、経過観察を行っていたのだが、腫瘍に変化は見られなかった。
大きくもならず、かと言って小さくもならない。かなりの大きさなのに、痛みも全く無い。
医師は「SD(変化が無い)ということは、抗がん剤が効いているとみなします。もう少しこのままこの治療を続けましょう」
そしてまた三ヶ月、三ヶ月と、不変のままもうすぐ一年が経とうとしていた時、医師からの提案があった。
「たぁさん、こんなに変化が無いのはちょっとおかしい。少しでも良くなるか、変わらないでも、腫瘍の形がちょっとでも変化するとか、あると思うんですが…。
やはり、生検してみましょう。
今後の治療方針の為にも。それにもしかしたら転移じゃないかもしれない」


再発化学療法の醍醐味。それは少しでも効果が現れること。目に見えて自分自身でそれを実感出来ることだ。
それが感じられないとは何とも不安であった。
はっきりしないあやふやが大の苦手な私。

2007年8月。
生検手術を受けた。全身麻酔ではなく、下半身麻酔。
術中の様子が分かる!
好奇心旺盛な私、、、手術が始まる時はある種の高揚感すら感じた。
横向きに寝かされ「ちょっと膝を抱え込むように丸くなってください」
腰から注射して背骨の中に薬液を注入。針が骨にねじ込まれる様な感じ。普通の注射とは全く違う。これは痛かった!一瞬ちょっとムカムカした。
しばらくして、「これ、痛くありませんね〜?」(すでに何をされているかも全く感じなかった)
「それじゃあ始めます」

(きゃー!白い巨塔の世界じゃん!)

術中は、ずっと 写し出されている画像を見ていた。
ドゥルルルルッ、ガガガガガッ、と、ドリルで骨に穴が開く音!
なんてエキサイティング!!!
痛くはないが、ひびく感触があった。
そして、その穴に針のようなものが腫瘍の所まで刺しこまれて行く。
「はい、そこでストップ。…行くよ、はい、上げて」
ドクターたちの声も逐一聴こえた。
「はい、たぁさーん、終わりましたょ、大丈夫ですか?」
所要時間30分というところか。

その夜はICUに。
全身麻酔の後の吐き気が酷かったので、それが心配だったが、今回は吐き気は無かった。
しかし、麻酔が切れてからの痛み!
これは乳房の時の術後の痛みとはまるで違う痛みだった。
ズーンと骨にひびくような重い痛み。何日か続いた。
しかし、これまた私。
翌日からびっこひきながら歩いてトイレにも行く始末。
そして、大丈夫かなぁ…と心配されつつ、なんと三日後には退院した!(退院した日の夜は外食にでかけ…^^;)
付け替えの時、包帯取るのが怖かった。
何と、向こう脛から下が倍くらいに腫れていた。
医師からはドリルで開けた穴が塞がるまでは、しばらくかかること。その間、そこから骨折しやすいので、転んだりしないよう、充分気をつけるようにとの説明があった。

そして退院した日の夜、次男が発熱Σ(・□・;)
同じ病院の小児科に車椅子に乗せ(アタシが乗りてーよ!)、受診していたまさにその時、携帯に着信が…。
主治医からだった。
「生検の結果が出ました。聞きに来れますか?」
ナント!GOODタイミング!
すぐに次男も連れて外科外来へ。
そして医師の口から出た言葉は…
「たぁさん、足の腫瘍は良性でした。乳がんからの転移ではありません」

えーーーーーーーーっっっ!!!!!!!

何それ!?
ほんとかよ、ほんとかよ、ほんとかよー???
こんなこともあるのか!!!!!?
じゃあ乳がん術後一年間で良性の腫瘍ができたってこと?
それはほぼ有り得ないって言われてたのに?


【やっぱりこの世に有り得ないことなんて無いんだ。
何が起こるかなんて、誰にもわからない。
医学では考えられない不思議な事も起こり得るんだ!】
どんな時も、この先何が起きようと、絶対あきらめちゃいけない!って思った瞬間だった。



夫、母に知らせ、転移のことを知ってる友人に一斉にメールし、そしてすぐさま返信が来た。
「ちゃあっっっ!!!やった!やったぢゃん!!!」




そして化学療法はすぐさまストップ。
またホルモン療法へと移行したのでした。
以前ノルバデックスで激太りしたので、タモキシフェンと同等の効果を出すというトレミフェン、フェアストンを処方してもらった。
そしてそれは肝転移が発覚する2008年11月まで続いた。







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